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【ミッキー吉野 Half Century交遊録~天国の恩人たち~】愛と芸術に生きた素晴らしい女優 市原悦子さん (1/2ページ)

 市原悦子さんと初めてお会いしたのは、ATG映画「青春の殺人者」(1976年)の試写会。市原さんは主役の水谷豊さんの母親役で、音楽を僕たちゴダイゴが担当していました。

 それから20年後に旦那さんで演出家の塩見哲さんに声をかけられて、市原さんの舞台やライブにプレーヤーとして参加するようになりました。朗読アルバムなども一緒に作りましたが、あるとき、「2年後のスケジュールはどうなっているの?」と聞かれて。僕のピアノで舞台をやりたいとおっしゃるのです。そして2003年くらいから始めました。

 リハーサルは横浜で行いましたが、いつも電車で来て約束の30分前には到着されて、おにぎりとか持ってきていただいて。時間に正確な人で、僕の時間の概念も直されました。

 帰るときには僕が車で送っていくんですが、リハーサルの音源をかけると「これは地獄だ」って嫌がって。役者だから大事なのは“ライブ”。そんな感じでした。作った音を何度も聴き返さなくてはいけないミュージシャンとは違っていました。

 舞台のときは入り時間の3時間も前に来て、発声練習を始めていました。でも主役が舞台で練習をしていたら、ステージを準備したいスタッフの動きが止まる。だから僕が、「今はよくないですよ。あとで僕が練習に付き合いますから」って言ったこともあります。

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