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【ぴいぷる】前のめりのトップランナー、新海誠「日本のアニメ監督として、世界のアニメ大作と戦える作品を」 (2/2ページ)

 脱サラし、29歳でデビューして17年。まさにアメリカンドリームのような成功を体現した。たった1人でワンルームで創作していたアニメーターが、今や日本アニメ界の中心にいるのだから。

 そのアニメ業界の在り方に話題が及ぶと、「実は『天気の子』の公開1日前に京アニ(京都アニメーション)の放火事件が起こったんです。新作の公開を素直に喜べない複雑な思いでいます」と心情を吐露した。

 この放火事件により、京アニのアニメーター35人が亡くなった。ともにアニメ作りに懸ける夢を語り合い、切磋琢磨してきた仲間が何人も事件に巻き込まれたという。無念の思いとともに、仲間にこう熱く語りかけた。

 ◆京アニ復活を確信

 「私は確信していますよ。遠くない将来、必ず京アニは復活を遂げます。素晴らしい新作を引っ提げて」

 「天気の子」の主人公は離島から東京へやってきた家出少年、帆高。大都会の片隅で、不思議な力を持つ少女、陽菜と出会い、社会の中で葛藤しながら成長していく物語だ。地球の未来を問いかける壮大な世界観、若者の力で世界を変える-という力強いメッセージは、「君の名は。」と同様、普遍のテーマとして作品の根底で貫かれている。

 興収は早くも120億円を突破した。2作連続の100億超えは日本では宮崎監督以来2人目だ。

 「次作の構想ですか? 早く作りたい。すでに、前のめりになっている自分がいます」

 優しい笑顔でこう語るが、アニメ文化を背負う気迫と覚悟が全身からみなぎっていた。(ペン・波多野康雅/カメラ・南雲都)

 ■新海誠(しんかい・まこと) アニメーション映画監督。1973年2月9日生まれ、46歳。長野県出身。中央大学文学部卒業。ゲーム会社に就職するが、5年後に退社。監督、脚本、演出などほぼ1人で手掛けたアニメ「ほしのこえ」(2002年)で劇場公開映画の監督としてデビュー。「星を追う子ども」(11年)、「言の葉の庭」(13年)など海外の映画祭でも高く評価され、米国の雑誌「バラエティ」が16年に発表した「注目すべきアニメーター10人」の中に日本から選ばれた。

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