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【織田哲郎 あれからこれから】酒井法子さん「碧いうさぎ」 自分のイメージ以上の素晴らしい編曲に (1/2ページ)

 1994年の秋、ビーイングの社長である長戸大幸さんから「音楽業界をやめる」という話をいきなり聞かされました。私は本人から「耳が悪くなってつらい」と言われたので、その時はそうだったんだ、と思っています。「これは大変だ」と思いましたが、長戸さんから「もうしっかり会社組織はでき上がったから、あとはお前たちが頑張れ」と言われたので、「そうだよなぁ、俺たちがしっかりしなきゃ」とビーイングというチームの一員としての責任を強く感じたものです。

 そんなとき、クリームソーダの山崎眞行さんから再びプロデュースの依頼がありました。1984年に「ブラックキャッツ」のメンバーが2人になってしまったとき、プロデュースを依頼されたことがありましたが、95年に今度は「MAGIC」というロカビリーバンドのプロデュースを依頼されたのです。

 MAGICもやはりメンバーがやめて2人になってしまった、というデジャブのような状況でした。この『あの夏が聴こえてくる』というアルバムは、本人たちの意欲もあって、ロカビリーの枠におさまりきらない、とても面白いアルバムになったと思います。

 99年に一度解散してしまいますが、その後2017年に再結成し、今年は21年ぶりのシングルとして「ファイナルカウントダウン」をリリースしました。この曲も私が提供したのですが、こうして久しぶりにみんな元気で集えるというのは本当にハッピーなことだなと思います。

 1995年で印象的な曲は、酒井法子さんに提供した「碧いうさぎ」です。曲だけ渡して編曲は人任せの場合、正直な話必ずしもイメージ通りの仕上がりになるとは限りません。ですがこの曲は新川博さんがイメージ以上の素晴らしい編曲をしてくれて、牧穂エミさんの素晴らしい詞が乗り、さらに酒井法子さんが素晴らしく切ない声で歌ってくれました。この曲は日本のみならずアジアでも広く愛される歌になりました。

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