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デビュー40年でも謙虚さ失わず…徳井優「どんな役も断りません」 13日公開映画「カツベン!」に楽士役で出演

 デビューから40年。今や、劇場のスクリーンやテレビ画面で、この人の顔を見ない日はないかもしれない。「頼まれれば出演は断りません。どんな役も演じたいですからね」。名脇役、徳井優はこう断言した。新作映画は13日公開の「カツベン!」。盟友、周防正行監督のオファーで6作目の出演だ。重鎮監督たちが絶大な信頼を寄せる名バイプレーヤーが製作秘話を語った。

 「当初、周防監督からの依頼はチェロ奏者の役。ところが急に『三味線に変えたからね』と言われ、ええっ、今から三味線? 練習は間に合うのかとあわてましたよ」

 映画が活動写真と呼ばれた頃の活動弁士(通称「活弁」)を描く本作で弁士の横で伴奏する三味線の楽士を演じた。

 「移動先のホテルにも三味線を持っていき必死で練習しました」。こんな役作りへの真摯な姿勢が信頼を築き上げた。

 大阪市出身。中学2年の頃に俳優を志し、高校卒業後、東映京都俳優養成所に入った。

 映画デビューは1979年、降旗康男監督の「日本の黒幕」。以来、井筒和幸監督の「犬死にせしもの」、周防監督の「ファンシィダンス」など日本の重鎮たちから相次いで声がかかる売れっ子俳優に。知名度を一気に高めたのが、関西弁で歌って踊る「サカイ引越センター」のCM。30歳を機に人気は全国区へと広がる。

 「私は電車で移動しますが、このCMで有名になったことを自覚しました。乗客たちが私の顔を見るんですよ」と笑った。

 年10本以上の映画出演もこなす超多忙な俳優だが、謙虚さを失わない。

 「映画は俳優だけでは作れません。照明、録音部など各パートが協力しあい、初めて完成する。私の役目は俳優というパートに徹することです」

 9月に還暦を迎えたが、抱負を聞くと、「若い監督たちの作品にも出たいですね」と意欲を見せた。(波多野康雅)

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