記事詳細

追悼カーク・ダグラス 現在のハリウッドが見習うべき「政治的」バランス感覚

 ハリウッド黄金時代に活躍したスター、カーク・ダグラスが今月5日、103歳で亡くなった。その死を公表したのは息子で俳優のマイケル・ダグラスだった。

 『OK牧場の決斗』『ガンヒルの決斗』『ファイナル・カウントダウン』で有名だが、デビュー作は1946年の『呪いの血』(日本未公開)と古く、往年の映画ファンにもよく知られたハリウッドの生え抜きだ。

 60年代に日本でも『ユリシーズ』や『チャンピオン』などがテレビで放映されたので初期のテレビ世代にもファンが多いばかりか、80年に『ファイナル・カウントダウン』に出演するなど現役時代が長く幅広い世代に知られている。このような映画スターは珍しい。その点、日本のマスコミの訃報は小さ過ぎた。

 ハリウッドの赤狩りに抗した『スパルタカス』でハト派のカーター大統領から「大統領自由勲章」を授与される一方、親イスラエルの好戦映画『エンテベの勝利』でタカ派のレーガン大統領とも親しい関係を築くなどバランスのとれた政治スタンスをとったのを思い出すべきだ。

 チャイナマネー欲しさに中国寄りの姿勢を強め、極端な政治的傾向に流れがちな現在のハリウッドが見習うべき大先輩といえる。(瀬戸川宗太)

関連ニュース