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【帯ドラマ劇場 週刊やすらぎの刻~道】しのぶたちを襲った大地震 「悪い悪い夢じゃ」

 ■先週のおさらい

 旅先でマロ(ミッキー・カーチス)の危篤を知り、あわてて「やすらぎの郷」に戻った菊村栄(石坂浩二)だったが、すでにマロの顔には白い布がかぶせられていた。マロの親友、辛坊修(ジェリー藤尾)によると、最後の言葉は博打好きらしく「来たか、ピンゾロ(1のゾロ目)」だったという。

 栄は長いつきあいだったマロの死に目に会えなかったことを悔やんでいた。「俺もすぐ行くよ。このシナリオを書きあげたらな」。栄は寂しさを抱きながら、「道」の執筆に戻った。

 しの(風吹ジュン)は、長男・剛(田中哲司)に本当の親が兄の三平だとしゃべったのか、と公平(橋爪功)を問い詰める。公平は覚えておらず、自分がボケてしまったのかと不安になる。

 そこで公平は本当のことを剛に言おうと決意。実の父親・三平は徴兵拒否して自殺したこと、そのときしののお腹にはすでに剛がいたので、二人を引き取ったのだと明かした。剛は冷静に聞いていた。

 それから十数年がたち、公平は86歳、しのは87歳となった。相変わらず、二人で古い布を裂いてなわを編んでいた。静かな生活が続いていたある日、突如大地震に見舞われた。平成23年3月11日。

 激しい揺れが収まり、子や孫たちのことを心配する二人。東北が大被害をうけたことがすぐに分かった。テレビをつけると津波が町を飲み込んでいた。

 福島に住むいとこのしのぶ(清野菜名)たちのことが気になる翔(菅谷哲也)。しのぶの父親・俊一(聡太郎)は原発で働いている。血相を変え家に飛び込んできた翔の妻・詩子(渡辺早織)は「福島の原発が爆発した!」。原発から煙があがっていた。公平は「悪い悪い夢じゃ」。

 いっこうにしのぶたちと連絡がとれず、心配ばかりが募った。一人、竜(駿河太郎)だけは、この混乱をビジネスチャンスととらえ、剛に借金を申し込んだ。「こいつは何を考えとるんじゃ」と怒る公平。いきなり剛が竜を張り飛ばした。

 そんな時、一人の老人が公平宅を訪れた。戦前、劣悪な環境で働かされていたところを公平たちに逃がしてもらったお礼にきたという。今では、韓国で著名な彫刻家となっていた。持参した木彫は「山梨の男」と題され、モデルは鉄兵だった。