記事詳細

【新橋のネクタイ巻き TV視てますか?】大揺れの年の大河は豊作!? べらぼうに面白い『麒麟がくる』

 先週に続いてNHK大河ドラマ『麒麟がくる』。東京五輪・パラ大会が延期になり放送予定に狂いが生じているが、メインキャストの感染も覚悟せねばならぬのか。すべてのテレビ番組にいえることだが…。

 先週は、『麒麟』と登場人物の重なる1973年の大河『国盗り物語』に触れた。その年はオイルショックでトイレットペーパー騒ぎがあった。収録に支障はなかったが、翌年の大河『勝海舟』は(余波ではないが)大揺れに揺れた。主演の渡哲也が肋膜炎にかかって放送途中に降板し、急遽松方弘樹が代役に立った。さらに脚本の倉本聰がスタッフと衝突し、北海道に転居する事態となった。

 『国盗り物語』と『勝海舟』は戦国ものと幕末ものではそれぞれ1、2を争うお気に入り大河だが、今回の『麒麟』も相当に面白い。なにより主人公が明智光秀。「本能寺の変」を起こして上司の織田信長を自害させた誰もが知る「謀反人」とされる。だが、光秀の前半生は不明。つまり、脚本家(池端俊策)はいかようにも話を作れる。主演の長谷川博己が馬上で「敵は本能寺にあり」と檄を飛ばすまでの紆余曲折が、「えっ、まさかそんな」の展開になればなるほど面白くなる構図。

 コロナ禍に見舞われた3月の日曜夜だが、その「まさか」が次々と画面に展開した。光秀が斎藤道三(本木雅弘)の娘で幼なじみの帰蝶(川口春奈)に頼まれ、縁談相手の尾張の織田信長(染谷将太、名演!)がどんな人物かを探りに行き、光秀と信長、早くも第1の対面。帰蝶が信長に嫁ぎ、光秀は道三の命で帰蝶を訪ね、信長と第2の対面、懇意となる。その屋敷には子役の竹千代(後の徳川家康)がいて、2大武将の心の闇が語られる。その一部始終を、光秀の相棒で農民、実は忍者の岡村隆史が天井穴からのぞいている。こりゃ、べらぼうに面白い。(新橋のネクタイ巻き)

関連ニュース