記事詳細

【みうらじゅん いやら収集】本当にいやらしいとはこういうことだ ふきの煮物、ミョウガ、鴨居…いつの間にかグッとくる“和” (1/2ページ)

 実家は瓦屋根のモロ、和だった。

 部屋の中には後に改造し、洋室風になっているところもあったが、カーペットの下は相変わらず畳。既製品を買ったもので端は畳の部分が少し覗いていた。

 僕に割り与えられた部屋も元は和で、ベッドと土壁がどうもしっくりこない。中学生時代からロックが好きになり、レコード屋で貰ったローリング・ストーンズや、デビッド・ボウイなどのポスターをその土壁に貼りまくって、どうにか和テイストが見えないよう苦心したが、特に梅雨時などは壁が湿気を帯び、それがポスターにも及び、画鋲ごと落下してきたものだ。

 “あぁ、和洋折衷の何て悲しいことよ…”

 それはエロにも言えた。

 60年代はまだ、エロ本も洋にはとても手の届かないスタイルのモデルが載っていたし、SM雑誌のそれは着物が主流だった。

 縛りものには昔から興味があったのだが、どうも和がグッっとこない。畳部屋は元より、鴨居に吊るされた着物女性のどこに感情移入していいやら。

 そもそも鴨居なんてものはSM器具じゃないでしょ。自分ん家にもあるから分るけど、あんなとこに人を吊ったら折れてしまうじゃないか。僕は代用品として使われていることに貧乏臭さを感じていたのだが-

関連ニュース