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テレ朝 “歪曲放送”にみる「テレビマンに欠けているもの」 元テレ朝プロデューサーが警鐘 (2/2ページ)

 「テレビマンに欠けているものは何だろう」と、このところずっと考えていて、思い当たったことを書きたい。

 もっと現場のディレクターや記者は、カメラを回す前に取材対象者ときちんと話をするべきだ。そして、どのように編集するかをあらかじめ相談して、大まかな同意を得るようにしたほうがいいと思う。番組には時間の制約があるが、短いVTRでも「その人が本当に伝えたいこと」をできるだけ伝えるようにしなければならないと、常に肝に銘じてほしい。自分が現場で見てきたことと違う内容のVTRを作れと上から言われたら、難しいかもしれないが絶対に拒否してほしい。

 プロデューサーやチーフディレクター、ニュースデスクは「自分は分かっていない」と思いながら仕事をしてほしい。テレビは常に新しい問題を扱うから、「きっとこういうことだろう」と問題を一応理解しないと構成は決められない。

 しかしいったん理解したあと、否定材料を探してほしい。自分の理解とは違う意見も紹介しよう。できるだけたくさんの意見を放送しよう。現場に行ったディレクターの話をよく聞こう。結論なんて出さなくていい。実はテレビに結論なんて初めから誰も求めていない、と考える謙虚さが、こういう問題を起こさない一番の方策なのではないかと僕は思っている。

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