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【元文春エース記者 竜太郎が見た!】木村花さんの死、SNSに偏るテレビ業界の責任も重大 (1/2ページ)

 「本当はSNSなんてやりたくない」

 恋愛リアリティー番組『テラスハウス』に出演中だった女子プロレスラー、木村花さん(22)の死はあまりにも悲しいものだった。彼女は死の4日前、所属するプロレス団体のユーチューブ内で、SNS推進部長に任命されたことや、そもそもネットが苦手なことを明かしていた。「死ね」「消えろ」「クズ」など匿名で侮辱の言葉を浴びせる集団リンチ。木村さんの死により陰湿な“ネットいじめ”をどうするかが喫緊の課題だが、やはりテレビの責任も重大である。

 「テレビが視聴率を気にするのは業界の常識ですが、いま現場が特に気にしているのはSNS。最近はファミリーコアと呼ばれる若い層の視聴率が重視されており、若年層を取り込もうと必死で『若年イコールSNS利用』と短絡的思考に支配されています。企画会議では『フォロワー数が多いからすごい』とか『ネットでこんな発言があった』『ネットで受けているのはこのコンテンツ』という話題ばかりが先行し、キャスティングもその人の中身よりもネットの反響が優先します。ネットでバズるのは、毎分(視聴率)で数字が取れるのと酷似し、思考回路は同じ。しかしテレビをしたいのか、ネットをしたいのか、テレビマンはわれを失っています」(民放制作プロデューサー)

 近年テレビで顕著なのは、ネットでの声を大々的に取り上げる風潮だ。NHKも民放も視聴者とのインタラクティブな対話を大義名分に、その傾向は強くなっている。情報番組の議論もネットでの賛成・反対意見を取り上げているが、ここに大きな落とし穴がある。

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