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【高須基一朗の“瞬刊”芸能】令和版「東京ラブストーリー」 カンチ役・伊藤健太郎のバランス感覚 (1/2ページ)

 柴門ふみの原作漫画をドラマ化した「東京ラブストーリー」が、新しいキャストを迎えた令和版ドラマとして復活。1991年に放送された平成版とは微妙に異なる展開ながら、完成度は高かった。毎週水曜日に2話ずつFODとAmazonプライムで更新され、3日零時に配信された最終回で、ついに全11話が完結した。

 主人公のカンチとリカは、やはり別れたのか、どうなるかの妄想と憶測がネット上で盛り上がった。やはり最後は“約束の場所”で…。平成版と見比べながらの視聴も可能。緑の公衆電話やポケベルが、スマホに変わり、LINEで連絡を取り合える時代にも男女のすれ違いが上手く投影されている。

 当初は、令和版でカンチとリカを演じた伊藤健太郎(22)と石橋静河(25)について、同じ役どころの織田裕二(52)と鈴木保奈美(53)に比べ「演技力に見劣りするのでは?」と下馬評もあった。だが、回を重ねるごとにフレッシュな伊藤と石橋に好感を持った。もはや、平成版と甲乙つけがたい。

 とくに伊藤とは、映画「スパイダーマン」の日本公開でアンバサダーに就任した際、仕事上で関わったことがある。伊藤が、大ファンであるスパイダーマンのコスチュームに身を包み、スラックラインという新感覚の綱渡りスポーツに挑戦する企画があった。スラックラインをクモの巣に見立て、スパイダーマンなら難なく渡るだろうという“無茶ぶり”である。

 私は黎明期から競技者としてスラックラインに関わってきたため、専用機材や指導者の派遣などアドバイザーとして間接的にかかわり、会見にも顔を出した。周囲の心配をよそに、伊藤は天性のバランス感覚で見事に10メートル近くを渡り切った。このときから「何か強運を持っている役者だな」と感じていた。