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【玉袋筋太郎 玉ちゃんの酔滸伝】毒蝮三太夫師匠、蛭子能収さん 先輩2人からの特別夏期講習 (2/2ページ)

 蛭子さんとのお付き合いは長く、世間から思われている「温和で人のいいおじさん」というイメージに違和感があった私はこれまで蛭子さんのエピソードや生態、習性を研究していました。

 蛭子さんはもともと人間関係や仕事関係などで面倒なことになることが特に苦手で、家族以外の人とは深く関わることなく生きる人なのです。「人は死んだらそれまで」という蛭子さんの考え方を「素晴らしい!」と受け取る人が多数を占め蛭子さんのイメージが商売になりましたが、古くから蛭子さんと付き合っている人間からすると「蛭子さんの考えは無情すぎる!」という声が上がり、私もそこに興味を持ち蛭子ウォッチャーとなっていたのです。

 実際に蛭子さんとトークをしてみると、話がかみ合わないことがあったり、私の名前さえも曖昧でしたが、そこでショックを受けることはありませんでした。もともと蛭子さんの中で私は関連性が低い人間なので、こうしたやり取りは昔からで、それが今でも健在だったので逆に安堵(あんど)したのです。

 曖昧な蛭子さんの記憶との対話となりましたが、これもマムシ師匠とは違う、蛭子さんを通して人間が齢を重ね、いつか自分にも訪れるであろう「ありのままの姿」を蛭子さんは発信してくれたのです。

 全くタイプが違うふたりの人生の先輩から、人間としてどう生きていくのか、そしてどうなっていくのかを教わった貴重な特別夏期講習となりました。 (玉袋筋太郎)