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【あの人も愛した 京ぎをん浜作】マーロン・ブランド、イヴ・モンタン… 日米欧の国際スターたちとの出会い (2/2ページ)

 沢田がパリに滞在していたとき、「黒いヴィーナス」との異名をとったジャズシンガー、ジョゼフィン・ベーカーと親交を結ぶ。ベーカーも自身に対する差別と闘い、多くの孤児を養子にしていた活動家であった。

 ベーカーは54年に慈善公演のために来日、5月1日に開催された京都公演のあと沢田の紹介で浜作を訪れた。その時食べたかきあげの味に感動したことを、ベーカーの理解者でもあったグレース・ケリーにも伝えたに違いない。後にグレース・モナコ大公妃も浜作を訪れて、伊勢エビとたけのこ、木の芽焼きに舌鼓を打った。浜作で日米欧のヒューマニズム、アートと京都の味が共鳴したのだとしたら、なんと素晴らしい出会いだろうか。 (大野裕之)

■大野裕之(おおの・ひろゆき) 脚本家、演出家。1974年、大阪府生まれ。京都大学在学中に劇団「とっても便利」を旗揚げ。日本チャップリン協会会長。脚本・プロデュースを担当した映画に『太秦ライムライト』(第18回ファンタジア国際映画祭最優秀作品賞)、『葬式の名人』。主著に『チャップリンとヒトラー メディアとイメージの世界大戦』(岩波書店)など。

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