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【酒井政利 時代のサカイ目】竹内まりや、松任谷由実、高橋真梨子…ベテラン女性歌手の気になる新展開 (2/2ページ)

 ユーミンと同じくデビュー48年の高橋真梨子。CD4枚組で67曲収録のベストアルバム『高橋千秋楽』をリリース。

 ジャズ、AOR、昭和歌謡などさまざまなエッセンスを取り入れ、切なさを感じさせる美しい言葉遣いの歌詞の世界を展開してきた高橋には代表作といえるヒット曲が多い。それらの集大成CDには、若いときの思い出と年齢を重ねる中でたどり着いた境地を結びつけた『やさしい夢』、大切な人への思いをつづった『愛する人へのメッセージ』という新曲2曲も収録。

 気になるのはタイトルの“千秋楽”。これまでの歩み、1979年から42年連続44回開催してきたコンサートツアーに対する千秋楽という意味合いのようだ。

 「納得するステージを継続していくことが年々厳しくなってきた」(高橋)。近年は体調不良もあった。そんな時に夫でプロデューサーのヘンリー広瀬氏から「あまり無理しなくていいよ。休んでもいいよ」と声をかけられ、ツアーの年内休止を決めたようだ。

 「これまではコンサートが終わったらディナーショー、レコーディング、それからコンサートのリハーサル…とルーティンになっていて」休みを取っていなかった。家で自分の歌も他人の歌も聴く時間さえなかったようだ。それがコロナ禍で家でずっと音楽を聴いていることで「音楽にハマってるっていったら変なんですけど、音楽が好きになった」と高橋。

 さすがキャリアを誇るアーティストたちだけに、言葉の裡(うち)に意味深さがある。

■酒井政利(さかい・まさとし) 南沙織、郷ひろみ、山口百恵、キャンディーズ、矢沢永吉ら300人余をプロデュースし、その売上累計は約8700億円。『愛と死をみつめて』『魅せられて』で2度の日本レコード大賞を受賞した。2005年度、音楽業界初の文化庁長官表彰受賞。