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人生は常に選択の連続… かみ締めるほどに味のある作品 映画「泣く子はいねぇが」 (1/2ページ)

 「マージャンってさ、ひとつ拾えばひとつ捨てなきゃなんねぇ。全部拾えればいいんだけどな」

 密漁したサザエを買い取る民宿の経営者がつぶやく。公開中の映画『泣く子はいねぇが』のせりふだ。脚本は、本作が劇場デビュー作の佐藤快磨監督(31)。

 マージャンは手持ちの13牌に新しく牌をつもっては不要な牌を切り、手を仕上げていく。多牌(ターハイ)や少牌(ショーハイ)では上がれない。

 冒頭のせりふは、マージャンのルールのようだが実に深い箴言(しんげん)である。人生は常に選択の連続。うまく手放せるか否かに直面する。諦め方がうまいか、いつまでも逡巡(しゅんじゅん)するか。それが生き方に反映される。断捨離が不要なほど片付けができる人は、欲が少ない。

 俳優の仲野太賀(27)と女優の吉岡里帆(27)が夫婦を演じる。舞台は秋田県男鹿市。ナマハゲでの出来事が物語の引き金になる。

 情けない夫に妻は愛想を尽かしていた。子供が生まれた直後でも不満を夫にぶつけていることが深刻さをにおわせる。

 ナマハゲに出かけるという夫。「飲まないでね」とくぎを刺す妻。だが夫は酒を飲み、とんでもないことをやらかしてしまう。酒癖というのはやっかいだ。

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