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【鎮目博道 テレビ用語の基礎知識】「番組終了」 高額ギャラの大物切りで経費削減、コロナ禍契機にテレビ改革を (2/2ページ)

 コロナ禍を契機にテレビも若返って改革を進めるべきです。引退をほのめかしたり、やる気を失いかけたりしている大物芸能人が出始めているのも、きっとこの時期に自らのあり方を深く考えたからなんでしょうね。潔く身を引くのも素晴らしい決断だと思います。

 もっとも、大物がすべてつまらないわけじゃありません。

 どういう人が引退すべきなのか、というと、「置きにいく」ようになったら終わりだと思っています。「置きにいく」とは、四球や死球を恐れてストライクゾーンに力の無い球を放る野球中継の解説用語から転じた言葉です。最近は“旬”を重んじるお笑いタレントもよく使いますね。

 これは私自身、ひとつの番組を長く制作していて感じました。番組に慣れてしまい、「置きにいってもなんとなく形になってしまう」と思ったとき、身を引くべきなんです。リスクをとって冒険しなきゃテレビは面白くない。

 大物でもオワコンになるし、あれ、ひょっとしたらテレビ自体が「置きにいく番組」ばかりでオワコンになったんじゃないでしょうか。

 ■鎮目博道(しずめ・ひろみち) テレビプロデューサー。上智大学文学部新聞学科非常勤講師。1992年テレビ朝日入社。社会部記者や、スーパーJチャンネル、報道ステーションなどのディレクターを経てプロデューサーに。ABEMAの立ち上げに参画。「AbemaPrime」、「Wの悲喜劇」などを企画・プロデュース。2019年8月に独立。

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