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【歌姫伝説 中森明菜の軌跡と奇跡】本音の部分ではプロモートに不満だらけだった? 妙に冷静な17歳の頃、雰囲気に不気味さ (3/3ページ)

 「この年、細野は松田聖子に書き下ろした『天国のキッス』が大ヒットしていましたが、明菜の『禁区』は萩田光雄のアレンジもあってテクノ・サウンドになっていた。もしかしたら、このコントラストが功を奏したのかもしれません。流れが大きく変わり、明菜の快進撃につながった」(当時を知る音楽関係者)

 一方、ワーナーで明菜のプロモートを担当していた田中良明(現在は「沢里裕二」として作家活動)は振り返る。

 「デビュー当時のプロモーションには絡んでいませんでしたが、明菜の場合は他の新人アイドルとは違って比較的にレコード会社が主導で動いていた部分があったようです。やはり事務所がアーティスト系を手がけるのが初めてだったこともあり、任せざるを得なかったのかもしれません。私が現場を担当するようになってからはレコード会社と事務所が一体となってプロモートするようになったんですが、スタッフに対して私が感じたのは、明菜自身は本音の部分では不満だらけだったとは思います。まだ口に出してまでは言わない…そんな感じでした。私の前任のプロモーターはデビュー前からの関係もあったし、明菜とも馬が合っていたようですが、やはり担当が変わると雰囲気も一変しますからね。特に明菜は敏感でしたから。17歳ぐらいでしたが、妙に冷静な感じで、ちょっと雰囲気には不気味さがありましたね」

 そんな中、『禁区』の発売に向けて新たなプロモーションが始まった。 =敬称略 (芸能ジャーナリスト・渡邉裕二)

 ■中森明菜(なかもり・あきな) 1965年7月13日生まれ、55歳。東京都出身。81年、日本テレビ系のオーディション番組『スター誕生!』で合格し、82年5月1日、シングル『スローモーション』でデビュー。『少女A』『禁区』『北ウイング』『飾りじゃないのよ涙は』『DESIRE-情熱-』などヒット曲多数。NHK紅白歌合戦には8回出場。85、86年には2年連続で日本レコード大賞を受賞している。

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