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【奈良崎コロスケ 音楽とおじさん】第42回 ホコ天でライブは無理!?「どんだけ金かかると思ってるの」

 今回のエピソードの舞台は1986年の初夏。まだバンドブーム前夜の時期で、ホコ天に無数のバンドがひしめき合うような状況となるのは、3~4年後になります。ホコ天で演奏するにはそれなりの準備と費用がかかるうえに、ライブハウスと違ってチケットバックもありません。「では、なぜ数多のバンドがここで演奏していたのか?」といえば、プロモーションになるからです。

 博覧会的側面のあるホコ天でファンを獲得し、ライブハウスの動員につなげるのが最大の目的。バンドブームのころは、すでにメジャーデビューが決まっているバンドがあえてホコ天で演奏し、「ホコ天バンド」として売り出されることも。金の臭いを嗅ぎつけた大人たちの思惑が入り込むようになって以降のホコ天は、バンドブームの終焉とともに急速に熱気を失っていったのです。(奈良崎コロスケ)