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【宝田もなみ バイブスあがってる?】コンピューターに支配されつつある世界に風穴を開けてくれる音楽 今この時代に聴ける幸せ (1/2ページ)

 春が近づいてきて、まさに三寒四温の今日この頃は、不安定な気候につられて気持ちも不安定になりやすい。基本的に超楽観主義の私ですら気持ちが落ちてしまう時があって、そういう時はなぜか世界の貧困や難民のドキュメンタリーを見て号泣したり、延々にWeezerとRadioheadを聴いていたりする。

 元気があまりない時にオルタナティブ・ロックを聴きたくなってしまうのはきっと、思春期で鬱々としていた高校生の時によく聴いていた音楽だからだと思う。当時は洋楽を聴いている友達はとても少なくて、インターネットで自分と音楽の趣味が近い人のブログを探して読んだり、ミュージシャンのインタビューやラジオをチェックしたりしながら、ひとり必死に色んな情報を集めていた。そしてその知った情報をもとにTSUTAYAに行って10枚1000円のCDを借り、1枚1枚パソコンに取り込んで、iPodに落とし込んでやっと音楽を聴いていたのだ。WeezerもRadioheadもそうやって知ったバンドの一つで、今でも当時通っていたTSUTAYAのどの棚に彼らのCDが置いてあったかを思い出せる。恋愛のれの字もなかった女子高生の青春の記憶は、悲しいかな、案外そんなものなのだ。

 そして今年の1月、Weezerは『OKHuman』という新譜をリリースした。しばらくWeezerの新譜は聴いていなかったけれど、今や新譜もインターネットで簡単に聴けるようになり、久々に、おそらく10年振りくらいにWeezerの新譜を聴くことにした。実はしばらく新譜をあまり追っていなかったのには理由があって、初期のサウンドが好きな人にとっては近年のサウンドは雰囲気が違い、期待ハズレになってしまうという状況が続いていたのだ。人もバンドも変化してしまうから仕方ないけれど、Weezerというバンドはこれが顕著にあって、ファンが期待するアルバムがあまりに作られないからBillyCobbという人が初期のWeezerっぽい曲を作ってZerweeというアルバムにして出していたり、1000万ドル集めてバンドを解散させようとする募金活動がネット上で行われたこともある。