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【CS・BS 今週の狙い撃ち】修行して挑んだ千葉真一の情熱 「少林寺拳法」〈スカパー!CS218東映チャンネル、3月12日(金)午後6時30分〉

 12日午後6時30分からスカパー!東映チャンネルで放送されるのが、1975年に公開された映画「少林寺拳法」です。敗戦後の日本に少林寺拳法を定着させた宗道臣(そう・どうしん)の姿を描いた映画です。

 宗道臣は戦争中、大陸に渡り日本軍の特務機関で働くかたわら、少林寺義和門拳の技を身につけていた。終戦後帰国した道臣は、大阪阿倍野で暮らし始め、浮浪児たちと共同生活を送るようになる。子供たちの盗みに手を焼いた地元の暴力団は、子供たちに乱暴するようになる。激怒した道臣は組事務所で大暴れするが、暴力団は警察や進駐軍の憲兵隊と結託し、道臣は窮地に陥る…。

 格闘技に明るい人にとっては、宗道臣がどれほど偉大な人物なのかということをとっくにご存じでしょう。私のように無知な人間は、名前だけで中国人だとばかり思っておりました。元々が日本の生まれで、宗道臣という名前も、後に戸籍名を変えたからなのです。

 空手の世界の大山倍達のような存在で、実に熱い人物です。その、熱い人物を演じているのが、日本の役者の中でもトップクラスで熱い男、千葉真一です。

 千葉真一は、この映画の撮影以前から極真空手の有段者であったのですが、この作品のために少林寺拳法を修行して撮影に挑んでいたとのこと。それはこの映画のアクションを見れば納得いくはずです。もちろん、ブルース・リーなどからの影響も感じられるのですが、千葉真一のこの映画に対する、宗道臣に対する熱い思いがアクションシーンに反映されています。暴力の描写もかなりリアリティーのあるものになってます。

 他にも、志穂美悦子、佐藤允、中島ゆたか、丹波哲郎、小池朝雄、名和宏、室田日出男、小松方正といったクセのある役者が多数出演していて、戦後の混乱期を必死で生きている人々の顔を違和感なく表現しています。

 監督は鈴木文則。情熱で生きた人物を、情熱の俳優とクセのある俳優で描いた熱い作品です。(横川メロディー)

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