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フランツ・カフカも仰天の“ラビリンス”スリラーに各映画祭騒然 12日公開「ビバリウム」

 なに、これ? と、見始めて、いつしか迷宮にさ迷い込んだ気になってしまう不思議な映画が12日公開の『VIVARIUM ビバリウム』(ロルカン・フィネガン監督)だ。

 新居を探す若いカップルが、怪しげな不動産屋に紹介された『ヨンダー』と呼ばれる住宅地から抜け出せなくなるという、謎か謎を呼ぶ展開がまさに“ラビリンス”スリラー。

 第72回カンヌ国際映画祭でプレミア上映されると、見事に批評家週間でギャン・ファンデーション賞を受賞するなど各映画祭を騒然とさせた。

 スリラーというより、ホラーに近いかも。ホラーの巨匠、スティーブン・キングに「この作品は私を驚かせた! 上質で奇妙だ」といわしめたくらいだから。

 この不条理劇をSFと呼んでもいいかもしれないが、もしこれが現実世界にあったら狂気そのものだろう。さらに映画は、あのフランツ・カフカもびっくりの展開が続くのだから。

 フィネガン監督はアイルランドのダブリン生まれで、ロンドンの人気SFシリーズ『ブラック・ミラー』のクリエイターとしても有名だったから、こんなエキセントリックなストーリーはお手のものなのかも知れない。恐ろしい逸材だ。(望月苑巳)

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