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【元文春エース記者 竜太郎が見た!】渡辺直美がバッサリ! 五輪組織委の本質的な問題を浮かび上がらせた「オリンピッグ」騒動 (2/2ページ)

 「あれ? 私が最初聞いていた話と違うな。どうしてこういうことになっちゃうのかな」と、今回の報道で佐々木氏の案を初めて知った渡辺は、冒頭の発言に続けて、「普通に考えて、意図がわからない。そもそも面白くない。私がブタである必要性って何ですか? と言っているはず。これだけは言いたい。芸人だったらやるでしょうということ自体も違うからね」。

 体形や見た目で差別されたり、萎縮している人に向けて、渡辺は常々「そのままの自分を愛して」「自分に自信を持って」とメッセージを送り続けている。デブ、太ってる、ブタといわれた自分を、その容姿を否定せず、ポジティブに楽しく捉えてエンターテイナーとして表現しているが、彼女の前向きな姿が多くの人に勇気を与えている。

 一方で今回の文春記事は、話題になりやすいルッキズムや女性蔑視だけでなく、五輪組織委の管理能力欠如やハラスメント体質など本質的な深い問題を浮かび上がらせている。なぜ今という指摘もあるが、東京五輪の公共性や公益性をかんがみると、報じるに値するものではないか。

 渡辺の言葉同様、多くの気づきを与えてくれたように思う。

 ■中村竜太郎(なかむら・りゅうたろう) ジャーナリスト。1964年1月19日生まれ。大学卒業後、会社員を経て、95年から文藝春秋『週刊文春』編集部で勤務。NHKプロデューサーの巨額横領事件やASKAの薬物疑惑など数多くのスクープを飛ばし、「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」の大賞受賞は3回と歴代最多。2014年末に独立。16年に著書『スクープ! 週刊文春エース記者の取材メモ』(文藝春秋)を出版。

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