記事詳細

【シネマパラダイス】自閉症の息子と子育てに専念する父親 心の揺れ動きと別れ見つめるシリアス感動作「旅立つ息子へ」

 脚本家のダナ・イディシスが自分の家族を書いた脚本を、東京国際映画祭で2度グランプリを受賞しているイスラエルのニル・ベルグマン監督が映画化した。自閉症の息子と、仕事をやめて子育てに専念する父親の心の揺れ動きと別れを見つめるシリアスな感動作になっている。26日公開。上映時間94分。

 売れっ子のグラフィックデザイナーだったアハロン(シャイ・アヴィヴィ)は仕事をやめ、ひとり息子のウリ(ノアム・インベル)と田舎で暮らしている。ウリは父より背が高いが、ペットの金魚と、チャプリンの名作『キッド』と星形パスタ好きで、自閉症を抱えている。別居中の妻、タマラ(スマダル・ヴォルフマン)はウリを施設に入れようとしている。別れたくないアハロンと息子は旅に出るが…。

 【ホンネ】息子の世話は自分にしかできないと思いこんでいるアハロンは、本当は息子がいなくなって生きがいをなくすのが怖いのだ。息子の自立と将来を思いながら、実は自分の旅立ちを考えなければならない父親の葛藤が切なく胸に迫ってくる。 ★★★★ 映画評論家・おかむら良

 ★5つで満点、☆=星半分

関連ニュース