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日仏の映画の架け橋、103歳まで意欲失わず 追悼・字幕翻訳家で詩人、山崎剛太郎さん (1/2ページ)

 『大いなる幻影』(1937年)や『黒猫・白猫』(99年)などフランス映画を中心に字幕翻訳家として長年活躍した山崎剛太郎さんが3月11日に肺炎で亡くなった。103歳だった。映画界で活躍するとともに詩人としても知られた。

 1917年、福岡県生まれ。早稲田大学仏文科を卒業すると外務省に入省。福永武彦、中村真一郎、加藤周一らと文学運動「マチネ・ポエティク」に参加。戦後は東宝東和に入社、得意のフランス語で何本ものフランス映画をヒットさせた。

 62年、ベネチア国際映画祭では国際批評家連盟賞の審査員を務めた。この時の国際批評家連盟賞はロマン・ポランスキーの『水の中のナイフ』。受賞後、ポランスキーはハリウッドに転居、世界的に注目を浴びる。

 外国映画に日本語字幕を付けるだけでなく、日本映画のフランス語訳も手掛けた。遠藤周作原作、秋吉久美子主演『深い河』(熊井啓監督)は95年、カナダのモントリオール世界映画祭でエキュメニカル賞を受賞したが、遠藤文学を理解した上でのフランス語訳は山崎さんならではだった。

 妻の英子さんと都内で2人暮らし。映画美学校の学生が製作した『黒アゲハ教授』(99年)に主演。フランスの短編映画祭にも招待された。

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