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埋もれた“何か”を発掘していく女性の強さ 映画「アンモナイトの目覚め」 (1/2ページ)

 映画はラストシーンで終わる。だが観客には、物語の続きを考える自由が残される。それは至福の思考だ。

 公開中の映画『アンモナイトの目覚め』は実に尾を引く作品である。

 時は18世紀。舞台はイギリス南西部の海辺の町ライム・レジス。

 女優のケイト・ウィンスレット(45)が演じるメアリー・アニングは陰鬱とした浜辺で、岩場を採掘し化石を探す日々を送る。家には口うるさく生活の不安ばかりを感じる母親がいる。

 ろうそくの明かり、荒波と風の音が、うっとうしい時代を象徴するように、風景を暗くし、時として耳障りだ。

 アニングは子供の頃、アンモナイトを発見し、大英博物館に所蔵される栄誉に欲したが、独学の古生物学者として注目されたのは昔のこと。今は観光客相手の化石の土産物店を営んでいる。

 そこにある日、女優のシアーシャ・ローナン(26)が演じるシャーロット・マーチソンがやってくる。裕福な化石収集家の夫は鬱病の治療には海辺がいいからと妻を言いくるめ、シャーロットは取り残されてしまう。巻き髪に指輪。アニングとは対照的に生活感の薄い女性だ。

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