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アカデミー賞“白すぎる映画賞”払拭なるか 「ミナリ」や「ノマドランド」でアジア人俳優らノミネート

 第93回アカデミー賞が日本時間の26日朝に開催される。昨年は韓国映画『パラサイト 半地下の家族』が作品賞を始め4部門を獲得したオスカーだが、白人評価が高い“白すぎる映画賞”と長い間批判されてきた。今年はそんなマイナスイメージを払拭できるだろうか。

 作品賞にノミネートされたのは8作品。6部門にノミネートされた『ノマドランド』(公開中)の監督は中国生まれの女性、クロエ・ジャオ。昨年、ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞するとともに、トロント国際映画祭でも観客賞に選ばれた。

 今回、作品賞候補にはやはり女性監督のエメラルド・フェネルの『プロミシング・ヤング・ウーマン』(7月16日公開)も選ばれている。

 俳優部門でも、今年はバラエティーに富んだ役者がノミネートされている。ともに30代のこれからが楽しみな女性たちだ。数年前からしたら大きな進歩だろう。

 昨年の『パラサイト』に続き韓国映画が2年連続で作品賞にノミネートされた。1980年代の韓国移民のアメリカでの生活を描いた『ミナリ』(公開中)は、監督賞にリー・アイザック・チョンが選ばれただけではない。助演女優賞には祖母役ユン・ヨジョンが、韓国人女優初のノミネートとなった。オスカーを獲得すれば、『サヨナラ』(57年)のナンシー梅木以来のアジア女優の受賞となる。

 主演男優賞には、やはり『ミナリ』で韓国移民の父親を演じたスティーヴン・ユァンが、『ファーザー』(5月14日公開)のアンソニー・ホプキンスや、昨年8月、43歳でこの世を去った『マ・レイニーのブラックボトム』のチャドウィック・ボーズマンとともにノミネートされている。

 アカデミー賞の投票権を持つオスカー監督、滝田洋二郎氏は「数年前より今回は選びやすい。アジア系の俳優が賞候補に挙がることも好ましい。『ノマドランド』におけるアメリカの描き方は良いが、ダイナミックな映画がないのは残念だね」と話す。

 今年のアカデミー賞は白一色でなく、カラフルなものになるのだろうか。(小張アキコ)

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