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“大麻王”の利権めぐりマフィアたちのだましっぷりに興奮 映画「ジェントルメン」 (2/2ページ)

 蜜には悪が吸い寄せられる。秘密厳守で取引を進めたいオーナー側だが、買い手候補を秘密の工場に案内した直後から血なまぐさい突破口があちこちで噴出する。だまし合う大人の悪党に世代交代を迫る若い悪党が加わり命をやり取りする。若い悪党は犯行現場でも動画撮影をかかさず、それを編集してネットにアップする。今風のやり方が、大人世代には我慢ならない。世代間の対立も見ものだ。

 現金の重みも犯罪映画ならでは。現実の世界はキャッシュレス化が進むが、地下世界でモノをいうのは現金だ。目の前に現金を積まれると、人間は簡単に欲望に転ぶ。貴族でさえ金の出どころに頬かむりをして、巨大な屋敷の維持費さえ出ればいいと自分なりの物差しで現金に手を出す。

 デビュー作『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』(1998年)や『スナッチ』(2000年)など犯罪映画で観客を熱狂させる監督の手法は、やはり悪党を撮らせると一流。頭の中で再現できるほど見たい。

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