記事詳細

【桂春蝶の蝶々発止。】アカデミー賞「ノマドランド」は最高だが…多様性演出の「やってる感」しかない (1/2ページ)

 米映画界最大の祭典、第93回アカデミー賞の発表・授賞式が4月25日、ロサンゼルスで開かれました。私は毎年楽しみにしていますが、今年は最も、「ダイバーシティ(多様性)演出のためのショー」を見てしまったように感じました。

 アカデミーは、とにかく「白人至上主義」のムードを打ち払いたいのでしょう。批判を覚悟で言いますが、授賞結果を見ると、すべてがパフォーマンスのように見えてきて…もう「やってる感」しかない(笑)。

 逆に言えば、昨今のアカデミー賞を見たら、今まで米国はどれだけ人種差別を繰り返してきたのかを証明する内容だったように思うのです。

 俳優部門20人中9人が有色人種、監督賞に2人の女性が同時ノミネート。そして、オスカー像は47のうち、17体が女性の手にわたりました。

 男性優位といわれた監督賞は、中国系女性のクロエ・ジャオ監督が「ノマドランド」で受賞。助演女優賞は、韓国人女優として初、アジア人女性としても2人目というユン・ヨジョンさんが受賞しました。

 ヘアメーク賞は黒人女性の手に初めてわたり、作曲賞や歌曲賞、短編実写賞など、技術系の受賞者を含め、非白人の受賞者数は歴代1位でした。それらは素晴らしいことだと思います。

 だけど、もし白人の俳優や技術者さんで、普通ならノミネートされるけど、「ごめん…分かるやろ? 今は君に渡せるタイミングじゃないんだ」とエントリーされなかった人がいたら、これは多様性重視風潮の忖度(そんたく)による被害者になりますよね?

関連ニュース