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【奈良崎コロスケ 音楽とおじさん】第46回 悔しくて破った名刺…「でも、ちゃんと伝える」

 1986年当時の日本において、“国民的”と呼べるほどメジャーな女性ロックシンガーは存在していません。NOKKOを擁するレベッカが人気のピークを迎えていましたが、椎名林檎のように紅白歌合戦の常連になるようなことはなかったのです。そんななか、1984年にデビューしたのが中村あゆみ。彼女の代名詞的な楽曲といえば、ご存じ「翼の折れたエンジェル」です。1985年にリリースされたこの3枚めのシングルは、ストリートロック調の楽曲×ほろ苦青春リリック、これに中村のハスキーボイスがマッチしてスマッシュヒット。「ザ・ベストテン」に10週にわたってチャートインしました。

 とはいえデビュー前の中村あゆみはロックとは無縁のディスコ大好き少女。あえてテレビでの露出を控えるなど、あくまで売り出し方としての戦略的ロック・スタイルだったのです。(奈良崎コロスケ)