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小林麻央さんも通院した医師が逮捕 「臍帯血」とは何か (4/4ページ)

 繰り返しになるが、今回の事件の問題は、闇ルートで入手した臍帯血を無届けで施術したことにある。前出の相良先生が語る。

 「残念極まりない事件です。臍帯血は、しっかりと研究を積んでいけば、他のがんや難病の治療に応用できる可能性があるんです。再生医療の分野では、臍帯血の幹細胞が持つ能力は長い間注目されていますからね。今回の事件は臍帯血の価値をおとしめる行為で、失望しています。なにより、臍帯血の研究の発展に一縷の望みをかけている患者を裏切るもので、決して許されません」

 警察の取り調べの結果、首藤容疑者がカルテを日常的に改ざんしていたことも判明。さらに、今回逮捕された医師の中には、2才の子供に臍帯血を移植していた者までいた。現在、脳性麻痺の子供に幹細胞を移植する研究を進めている相良先生は、医師としてあるべき姿をこう説く。

 「臍帯血の効能を主張するのであれば、まず法を遵守し、研究を繰り返してデータを蓄積させるべきです。それをもとに、どの性質がどのようにきいているかを特定し、厚労省に効果を認めさせ、治療法として認可させる。投与した幹細胞がどんな作用機序で治療効果を発現するのか明らかにし、正しく管理保管されて、初めて正しい治療法に繋がるのです。“きっときくはずだ”という理由でルールを無視して治療を強行するのは、医術を算術に変えたといわざるを得ない」

 可能性を秘めた血液だからこそ、慎重な姿勢が求められている。

 ※女性セブン2017年9月28日号

NEWSポストセブン

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