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【シネマパラダイス】漫画家として活躍、オーレル監督の初アニメーション映画「ジュゼップ戦場の画家」

 フランスの全国紙ルモンドなどでイラストを担当し、他紙では漫画家として活躍するオーレル監督にとって、初のアニメーション映画。大人好みのシックな映像が魅力的で、フランス映画批評家協会賞など多くの賞を受賞している。過酷な収容所生活を生き延びた画家の実話で、忍耐という言葉を思い出した。上映時間74分。13日公開。

 1939年にスペイン内戦が終了すると、フランコ勢力に抵抗したスペイン人は難民としてフランスに押し寄せた。その中にイラストレーターのジュゼップ・バルトリがいた。難民は収容所で憲兵の虐待をうけるが、新米憲兵セルジュはジュゼップに紙と鉛筆を渡して描くことをすすめ、2人の間に友情が育っていく。ある日、ジュゼップはこつ然と姿を消す。後日、手紙が届き「メキシコに亡命して女性画家フリーダ・カーロと親しくなった」とあり、セルジュは会いに行く…。

 【ホンネ】人間の尊厳が無視された収容所生活を描くことで生きのびたジュゼップと、彼を支えたセルジュの友情物語だ。ジュゼップは実在の人物(1910~95年)で、メキシコから米にわたりイラストレーターとして成功した。この数奇な人生にのけぞる。 ★★★★(映画評論家・おかむら良)

 ★5つで満点、☆=星半分

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