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【ぴいぷる】バイオリニスト・葉加瀬太郎 ステージ上ではみんなが少年の目…今、演奏が本当に楽しい 渾身のアルバム「SONGBOOK」引っ提げ全国ツアー (1/3ページ)

 「『音』を『楽しむ』。だから音楽。今、この意味を改めてかみしめています。もちろん、僕にとって音楽は仕事なのですが、コンサートやレコーディングなど、こんなに楽しい仕事はほかにないから、ずっと続けていけるんですよね」

 音を奏(かな)で、創造することが楽しくて仕方がない。そのアツい思いが、ひしひしと伝わってくる。

 「まるで演奏を覚えたての少年みたいですね」と問うと、「僕だけじゃないですよ。ステージの上では、僕よりも年上のベテラン演奏家たちが、みんな“12歳の子供の目”になっていますから」。

 こう答えてしばし沈黙し、続けた。

 「このコロナ禍、演奏家が集まるのはステージの上だけです。公演が終わったら、一緒に食事もできずに帰宅するしかない。それだけに演奏が本当に楽しくて…」

 デビューから30年。世界のトップアーティストらと共演し、聴衆を魅了してきたが、「実は、プロとアマチュアの垣根などないのが、音楽の本当の魅力です。今もそう信じて実践しています」と語る。

 バイオリンを抱え、駅前でドラムをたたくストリートミュージシャンを突然訪問し、セッションを挑むことなどしょっちゅうだ。

 「最近、僕が企画したのは、ANA(全日本空輸)のアマチュア楽団との録音作業です。成田空港の格納庫で旅客機を背に共演しました。東日本大震災の直後、被災地の人を励まそうと結成した楽団で、ドラム、ベースは機長、トランペットは整備士、管楽器はCA。全員、制服で演奏するんですよ、ユニークですよね」

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