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ルーマニアに残る「医療と政治の闇」 話題のドキュメンタリー映画「コレクティブ 国家の嘘」10月2日公開 (1/2ページ)

 世界各国の映画祭で32の賞を獲得した話題のドキュメンタリーが10月2日公開の『コレクティブ 国家の嘘』だ。

 2015年10月30日、ルーマニアの首都ブカレストにあるクラブ「コレクティブ」で火災が発生し大惨事となった。その後、一命を取り留めたはずの入院患者が病院で次々と死亡し、発生時27人だった死者が最終的には64人にふくれ上がる。

 不審に思ったスポーツ紙の編集長が真相を調査し始め、カメラは取材過程を追う。内部告発者からの情報提供で、手術室で使用された消毒液が10倍も薄められていたなど不正な医療行為が明らかとなるが、驚くべきはその背後に利益をむさぼる製薬会社や病院経営者、政府関係者の癒着構造が浮き上がるくだりだ。

 治療を受けた患者の命が危険にさらされていた事実に、民衆が怒りを爆発させるシーンもあるがスポーツ紙の取材に政府による妨害や圧力が強まり、事態は思わぬ結末を迎える。

 本作では、医療制度の腐敗の構造やジャーナリズムの役割など世界の国々に共通する問題を取り上げているため、腐敗具合や言論抑圧の激しさに目を奪われてしまう。

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