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【ぴいぷる】演歌歌手・神野美伽 原点回帰の私、歌を届けたい“魂の音” 大病乗り越えるもコロナ禍で仕事激減…苦境を救った笠置シヅ子の生きよう (1/3ページ)

 「今、腹の底から演歌を歌いたいんです」

 抜群の歌唱力で音楽ファンを魅了し続ける実力派歌手が、こう話した。

 「大きな声で歌うということではなく、自分の思いをはき出すということですね。コンサート会場に来てくださるお客さまに、期待以上のステージを届けたい」

 力強い言葉だ。しかし昨年はどん底だった。2月、体内に入った細菌が脊椎を化膿(かのう)させる頸椎化膿性脊椎炎(けいついかのうせいせきついえん)が判明し、3月に首の前後を切開する大手術を経験。同月に退院できたものの、コロナ禍で仕事が激減した。

 「本当ならたくさんのコンサートをやる予定だったんですけどね。精神的にきつかったです。手術もそうですが、デビューしてからこれまで仕事がなくなるという経験がなかったので。近所に住む母や妹に会うことのできない日々も続きました」

 苦境に立たされた彼女を救ったのは、偉大な先人の生きようだった。2年前に主演を務めた舞台『SIZUKO! QUEEN OF BOOGIE~ハイヒールとつけまつげ~』で演じた人物。戦後、『東京ブギウギ』などで一世を風靡(ふうび)した歌手、笠置シヅ子だ。

 「東京が空襲で焼け野原になり、人々も飢えに苦しんでいた時代にスカートをはいて歌って、日本中を明るくした。生きているんだということを歌を通じて自己表現していたんです。その体力と精神力はすさまじいものがあります。だからこそ思ったんです。ここでヘロヘロしている場合じゃないって」

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