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【京都を歩く「ミュジコフィリア」のいる風景】京都市の斬新で面白い「文化支援」の試み ふるさと納税で制作費募集、返礼品は山崎育三郎のサイン (1/2ページ)

 京都は大学の街だ。狭い市内に38大学があり、京都市の人口の10%を大学生が占める。『ミュジコフィリア』は京都の芸術大学が舞台なので大学ロケも多く行われた。

 原作のさそうあきらさんは長年、京都精華大学マンガ学部で教鞭をとっていた。コミックには精華大の風景が多く描かれている。映画でも、サークル勧誘のシーンを精華大で撮影した。

 山崎育三郎演じる天才作曲家、大成が記者会見をするシーンのロケ地は京都大学の楽友会館だ。1925年に建設された瀟洒(しょうしゃ)な洋館で2階のホールを会見場に仕立てた。ここでの撮影も史上初めてとのこと。精神科医にしてミュージシャンのきたやまおさむ氏に、原作のさそうさんもカメオ出演してくれた。

 キャンパスの大半は京都市立芸術大学での撮影。数年後にはJR京都駅近くに移転するので歴史あるキャンパスの最後の姿を収めることになった。佐渡裕らを育てた音楽学部の教室やホールに加え、京都画壇の大御所はもちろん草間彌生や名和晃平らを輩出した美術学部の色とりどりの風景も印象的だった。

 『ミュジコフィリア』に登場する現代音楽はすべて京都市立芸大の大学院生らが作曲した。不協和音を多用した前衛的な楽曲から、水やコップを用いたユーモアあふれる作品まで、独創的な曲も本作の見どころ・聴きどころだ。オーケストラ演奏は京都市立芸大の学生によるもの。レベルの高い演奏を楽しんでいただきたい。

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