女優・三崎千恵子さん死去…“寅さん”おばちゃん役

2012.02.14


三崎千恵子さん【拡大】

 映画「男はつらいよ」の「おばちゃん」役などで知られる女優の三崎千恵子(みさき・ちえこ、本名・宮阪トシ=みやさか・とし)さんが13日午後7時15分、老衰のため神奈川県鎌倉市の病院で死去した。90歳だった。東京都出身。葬儀・告別式は19日午後1時半から神奈川県藤沢市藤沢493のカルチャーBONDS藤沢で。喪主は長女、柴順子(しば・じゅんこ)さん。

 “日本のおばちゃん”が大往生でこの世を去った。関係者によると、三崎さんは昨年夏から体調を崩して入院。当初は病室内で映画をDVD鑑賞するなど比較的元気だったが、今月になって体を起こすことが難しくなったという。三崎さんの最後の映画出演作となったドキュメンタリー「ムーランルージュの青春」(昨秋公開)製作関係者は、「今月3日から4日にかけて、山田洋次監督や倍賞千恵子さんなど、『男はつらいよ』の関係者が相次いで病院に呼ばれ、お別れを交わしていた。それから1週間以上も頑張ったのだから、たいしたものだったと思う」と語った。

 三崎さんは1921年、東京都豊島区出身。女学校卒業後、百貨店の白木屋に入社。コーラス部に入ったことがきっかけで、39年に歌手として松竹演芸部に所属した。その後、「ムーランルージュ新宿座」で人気スターとなったが、本格的に女優を目指そうと54年に劇団民藝に入団。67年に退団し、69年から始まった『男はつらいよ』シリーズでは、故・渥美清さん演じる車寅次郎のおば、車つね役として95年まで上映された全48作に出演した。情に厚く、面倒見が良い優しい“おばちゃん”として、多くの日本人に親しまれた。

 「男はつらいよ」の主要キャストでは、御前様の笠智衆さん(93年没)、渥美さん(96年没)、タコ社長役の太宰久雄さん(98年没)に続く訃報となった。

「男はつらいよ」で源公役だった俳優、佐藤蛾次郎(67)の話

「昨年末あたりから具合が良くないと聞き覚悟もしていたが、いざ訃報を聞くと本当に残念。私を含め、出演者やスタッフみんなから役柄そのままに「おばちゃん、おばちゃん」と慕われ、いつも「ゲンちゃん、奥さんだけは大事にしなさいよ」なんて言ってくれて…。昭和の名優以上に、役者としての“お母さん”を失った喪失感でいっぱいです」

 

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