フジ中野美奈子アナ、今だから話せる裏話

2012.06.28


“朝の顔”だった中野美奈子アナが見られなくなる【拡大】

 お人形さんのようにカワイイ子が、新入社員のアナウンサーとして研修にやって来た。香川県丸亀市の出身。服装や物言いに、何処か都会っ子にはない、土から掘り出したジャガイモみたいな素朴さがあった。現場で私を見つめる真剣な眼差しに、ひょっとして、局の顔になるかもしれないなと感じた。

 医師のダンナさんの海外勤務に伴い7月でフジテレビを去る中野美奈子アナウンサー(32)のことだ。

 2002年入社。「めざましテレビ」で一躍人気者となり、09年3月からは小倉智昭キャスターの相方として、私たちの仲間になった。研修時代の田舎っぽさは少し残っていてホッとしたのは私だけかもしれない。「とくダネ!」には私のようなうるさいおばさんがいるし、アナウンサーとしても、笑って頷くだけでは、イエローカードを出される厳しく過酷な仕事場だ。

 彼女が番組の顔になると耳にした私は、先輩の軽部真一アナを通して、「うまくやろうなんて思わず“素”の中野美奈子でいること。力まずにね」と励ました。以来、歯にきぬ着せず物を言い合える仲になったよね。

 西麻布のおでん屋さんでは、私の青春時代の話を無理やり聞かせたり、お互いに好きな人の話を本音でしゃべりあったり。ダンナさんの話をするときは本当に嬉しそうだった。

 「おまきさん。どうして、好きだった人と、結婚しなかったんですか? 私だったら、駆け落ちしてでも、彼についてくなぁ」

 結婚の話になると、身を乗り出してきて。あの夜のこと忘れないよ。

 あるときは、滑舌の悪さ、発声のまずさを厳しくチェックさせてもらった。会えば、「声がでてない!」とか、「語尾が消える最後まで『ハッキリ』言いなさい」とか、「自分が、思い感じたことは、恥ずかしがらず、発言しなさい」とか…。私、うるさかったね。

 でも、必ずメールが、「おまきさん、ありがとうございます。おっしゃる通り、緩んでいたら、背中を思いっきり叩いて下さい●(=ハート)」と返ってきた。やることがカワイイのだ。

 いよいよラストウイーク。29日に中野アナは、「とくダネ!」を卒業、そして、お台場を去る。

 実は今、私は美奈ちゃんの故郷・丸亀のホテルで原稿を書いている。美奈ちゃんを育んだ町で、“贈る言葉”を聞きだそうと、ご両親に会いに来たのだ。

 素朴で、温かい心遣いで、人の善さがにじみでていた。「この親にして…」とは、よく言ったもの。お父さんは、「今週で、朝、美奈子を見るのが最後なんだと思うと…」と、言葉を詰まらせた。お母さんは、「ホッとしました。私は、昔から、普通の生活をさせたかったから」と、目元が潤んでいた。

 「子供が欲しい」と私に話していた美奈ちゃん。7月から、普通の生活をしながら、好奇心いっぱいに、何かを見つけるはず。

 よく頑張ったね。

 初めておまきさん、褒めてあげるよ。最後は泣くんじゃないよ。爽やかに笑ってよ!

 ■武藤まき子 中国放送(広島)アナウンサーを経て、フジテレビ「おはよう!ナイスディ」のリポーターに。フジテレビ専属リポーターとして『情報プレゼンター とくダネ!』に出演中。芸能、歌舞伎、皇室を主に担当する。著書にリポーター人生を綴ったエッセイ『つたえびと』(扶桑社刊)

 

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