震災から丸4年 宮城県酒造組合すべてで酒造り再開 (1/2ページ)

2015.03.31

連載:グルメ


寿司正【拡大】

 3月初旬、宮城県石巻市にある創業1861年、日高見(ひたかみ)醸造元、平孝酒造初訪問。海の近くにある寿司正で、やさしく、せつなく、たくましく、どこまでも包まれてゆく日高見弥助と、春の芳しい閖上赤貝などの石巻前鮨に、心酔…。

 震災から丸4年経ちましたが、宮城県酒造組合25社全酒造場で酒造りを再開しており、平孝酒造で生き残ったお酒『絶対負けない石巻 希望の光』に支援の底力が繋がり、自分自身も被災しながら売り上げの一部を地元に寄付されたというのは、5代目平井孝浩蔵元(52歳)の人格をうつし出している序章。

 初めにご案内頂いたのは、3日間居坐った津波の跡がくっきり残っている蔵の外壁。わずか数メートル先の場所と、津波の押し寄せた高低差も物語るリアルな爪跡でした。平井さんは『蔵が偶然少し高い地形の上に建っていたようで、甚大な被害は免れました。ただ、後の専門家の診断によると、蔵は全壊レベルだと分かり、一瞬廃業も頭をよぎりましたが、大きな借金をして鉄骨や柱を組み込んで全面改装しました。世代交代をした南部杜氏社員の小鹿泰弘(33歳)の理想とする厳密な温度管理、クリーン環境などを追求した蔵へ進化させました』と静かに噛みしめるように語りました。

 真新しさがひときわ目をひく4つに区切られた麹室(こうじむろ)では、『お酒が決まってしまうのは、たった3日の麹つくりです』と麹効果で色白もち肌、ヤスリで磨いたかのような美しい爪の小鹿さんも、丁寧にお話を始めました。平井さんは爽快にうなずきながら『一麹、二もと、三造り、という格言があるように、最も技術、体力、気力が求められるのが麹つくり。自宅に帰らず麹室にゴロンと一人泊り込んでしまう杜氏ですよ』と若手杜氏への信頼を寄せるあたたかい眼差し。

 

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