【あの有名人から学ぶ!がん治療】愛川欽也さん 末期の肺がんで在宅診療という選択 (1/3ページ)

2015.12.24


長尾和宏先生【拡大】

 思えば今年も、たくさんの著名人ががんで旅立たれました。中でも、「キンキン」の愛称で長年お茶の間から愛され続けていた愛川欽也さんが突然逝かれたことには驚いた人も多いでしょう。愛川さんは、肺がんのため2015年4月15日、自宅で息を引き取られました。享年80歳、肺がんが発覚してからわずか4ケ月後でした。

■見つかった時はすでに末期だった

 愛川さんの肺がんが発覚したのは2014年12月のこと。 体調不良が続き、都内の病院で診察を受けた時には、すでに末期の状態だったということでした。仕事を考慮してか、がんになられたことを公表されていません。日本人の死亡原因の1位である「がん」。2013年にがんで死亡した人の統計によれば、死亡数の多かったがんは、男性の1位が肺がん、2位が胃がん、3位が大腸がん。女性の1位が大腸がん、2位が肺がん、3位が胃がんでした。肺がんは、罹患率、死亡率ともに男性の方が多く女性の2〜3倍にのぼります。このデータの背景にはやはり、喫煙との関係性が伺えます。もちろん、喫煙が原因でない肺がんもありますので、すべてではありませんが、夫が喫煙者だった場合、非喫煙者である奥さんが受動喫煙のため肺がんになるリスクが2倍になるというのは有名な話です。

■COPDについて知っておこう

 さて愛川さんは一時期はヘビースモーカーだっという話も伝えられています。しかし、がんの診断時点では吸っていなかったそうです。私のクリニックでも、初診時に末期の肺がんだったという人が時々おられますが、タバコは吸っていないというより、正確にはもはや吸えないと言った状態の方が多くおられます。

 喫煙者に肺がんが発見された場合、既にCOPD(慢性閉塞性肺疾患)が併存していることが多いのです。手術をしたくても残存肺が悪すぎて手を出せないという場合もあります。COPDは日本に500万人もいる大変ありふれた病気で、重に長期間による喫煙が原因で、肺に炎症が起こり、咳込むことや痰が絡むことが増えて息が吐き出しにくくなるといった症状が現れます。

 日本人の60代の8人に1人、70歳以上の6人に1人がこの病気であると言われていますが、そのわりにはあまり知られておらず、啓発が急がれる病気です。COPDになると肺がんが合併しやすいのですが、たとえ肺がんが無くても、在宅酸素が必要になり命にかかわる病気ですから禁煙政策の推進が急がれます。

 

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