【長尾医師の平成人間臨終図鑑】平尾誠二さん死の衝撃 胆管細胞がんは50代クライシス? (1/3ページ)

2016.11.17

長尾和宏医師
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 今年も残すところあと一カ月半。そろそろ、今年旅立たれた方の特集がテレビや雑誌で組まれるころですが、兵庫の人間である私としては、なんといっても、神戸製鋼ラグビー部の平尾誠二さんの死が衝撃でした。平尾さんは2016年10月20日逝去。53歳という若さでした。日本ラグビーの大躍進は、この人なしではありえなかったはずです。

 平尾さん死去の第一報を聞いたとき、ショックとともに「膵臓がんかな…」と予感がしました。第一報では死因は伏せられていましたが、後日、ご家族から「胆管細胞がん」を患っていたことが明かされました。本人の意向で、本当の病状はごく親しい人にしか知らされていなかったようです。名門ラグビー部のゼネラルマネジャーとして、多くの責任を背負う立場だったこともあり、誰にも心配をかけたくなかったのでしょう。最後の最後までラグビーに命を捧げたいという思いも、当然あったに違いありません。ご家族は、「ときには現役時代と同様の鋭いまなざしで、熱くラグビーを語ることもありました。ワールドカップ2019日本大会を見届けることができず。さぞ、無念だったと存じます」と語っておられます。せめてあと3年生きて日本開催となるワールドカップを見届けてほしかった…平尾ファン、いや、ラグビーファンの誰もが、そう思って唇を噛んでいるに違いありません。3年後でもまだ平尾さんは50代半ばだったわけですから。

 私も50代ですが、同じ世代、もしくは少し年上の仕事仲間や友人がこの数年間に何人か、胆管細胞がんや膵臓がんであっという間に逝ってしまいました。あるいは在宅患者さんとして看たり、看取らせていただきました。まるで50〜60代を狙い撃ちするかのような印象さえ持っています。「胆管細胞がん」という病名を平尾さんの死で初めて耳にした人もいるかもしれません。「胆管細胞がん」は、文字通り胆管の細胞ががん化したもので、肝臓がんのひとつに数えられます。「胆管がん」と略して呼ばれることが多いですが、同じ肝臓にできる「肝細胞がん」とは似て非なるものです。画像上の特徴も、腫瘍の性質も、そして治療方針も、予後も異なるものです。

 

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