股関節痛 アルコールの多飲が関係骨の一部壊死して潰れる

2014.09.17


イラスト・メソポ田宮文明【拡大】

 健康な時に「股関節」のことを意識する人などまずいない。それくらい「機能して当たり前」の運動器なのだが、ここにひとたび不調をきたすと、人は何もできなくなる。今回は、ストレスで股関節が壊れかけた人の物語。

 Kさん(40)は結婚には興味はないが、お酒は大好き。若い頃から会社が終わるとほぼ毎晩、仲間と飲み歩いていた。

 ところが、仲間たちはKさんと違って結婚にも興味がある。ひとり、またひとりと所帯を持つようになり、ついに独身者はKさんだけになってしまった。

 人は結婚すると付き合いが悪くなる。Kさんはひとりで飲むことが多くなった。寂しさは酒量を増やす。周囲の心配にも「酒で寿命が縮まるなら、それはそれで構わない」などと、変なところで命がけになったりする。

 そんなさびしんぼうの股関節に異変が起きた。左の股関節が痛くて、歩けなくなってしまったのだ。整形外科を受診すると、エックス線の他にMRI検査まで行われ、下された診断は「特発性大腿(たい)骨頭壊死(えし)症」。一体どんな病気なのか、東京・板橋区にある「常盤台らいおん整形外科」院長の小崎直人医師が解説する。「大腿骨頭の一部が血流不足で壊死し、体重を支えきれずに潰れる病気です。強い痛みを伴い、特に歩行時や夜間就寝中などにかなり痛みます」

 さいわいKさんは早期だったので、つえの使用、局部の安静、鎮痛薬の服用で様子を見ることになり、徐々に回復に向かっている。とはいえ、悪化すると手術が必要になり、最悪の場合は股関節そのものを人工関節に置き換えることになるというから穏やかではない。

 原因は何なのか。小崎医師が続ける。

 「明確な原因は分かっていませんが、アルコールの多飲が関係することは確かです。ストレスで酒量が増え、その生活が長引くことでこの病気を引き起こすケースは珍しくありません。30代、40代の男性で股関節に痛みがある人は要注意です」

 それを聞いたKさんは、お酒をピタッと断ってしまった。命がけで飲んでいたはずなのに、股関節の痛みには耐えられなかったようだ。 (長田昭二)

                  ◇

 「今日のストレス 明日の病気」の連載が電子書籍になりました。アマゾンのKindle(キンドル)ストアで発売中です(価格は299円)。Kindleストアで「夕刊フジ」で検索してください。スマートフォンやタブレットの「Kindle」アプリでも閲覧できます。

 

注目情報(PR)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

毎日25分からのオンライン英会話。スカイプを使った1対1のレッスンが月5980円です。《体験無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。