甲状腺治療のエキスパート 福島の事故では検査技師の指導も

★伊藤病院院長 伊藤公一さん(55)

2014.01.10


伊藤公一医師【拡大】

 医療の世界で「専門性の高さ」が求められて久しいが、伊藤病院ほど徹底した専門性を打ち出し、実績と周囲の評価の双方において認められた存在の民間病院も少ない。

 東京・原宿の表参道に面して建つ同院は、日本中の医師に「甲状腺疾患の専門病院」として認知され、全国から患者が集まってくる。まさに甲状腺治療の総本山的存在となっている。

 院長の伊藤公一医師は三代目。祖父、父と受け継がれた病院を任されて16年になるが、その間、年間に受け入れる新患の数を3倍にまで押し上げた実力者だ。

 「専門病院だからできることを確実に行い、専門病院にしかできないことに積極的に取り組む」という伊藤医師。その姿勢は、東日本大震災の際に明確に現れた。

 東京電力福島第一原子力発電所の事故で放出された放射性物質による甲状腺疾患への不安が広まった際には、被災地での講演活動で甲状腺疾患についての正確な情報をアナウンス。あわせて福島の病院に勤務する検査技師を東京の自院に招き、安全かつ正確な検査手技の指導も行った。

 こうした医療界内部での側面支援は一般には知られていないが、その取り組みが行政に伝わり、厚生労働省からの表彰につながった。

 「福島の事故によって国民の目が甲状腺に向くようになった。しかし、それ以前は、特に健康な人にとって、目を向けることのない器官だったわけで、甲状腺疾患についての正しい知識を持つ人は少ない。それだけに専門病院としての役割も大きいはず」

 臨床と病院運営に加えて「正しい情報の啓蒙(けいもう)」という新たな任務を背負った伊藤医師。その動きに国内外の医療者の視線が集まっている。 (長田昭二)

 ■伊藤公一(いとう・こういち) 1958年、東京都生まれ。北里大学医学部卒業。東京女子医科大学大学院修了。米シカゴ大学留学を経て98年1月、伊藤病院院長就任。2004年、大須診療所(名古屋市)を開設。東京女子医科大学内分泌センターと筑波大学大学院外科系非常勤講師、日本医科大学外科客員教授。趣味はゴルフ、映画鑑賞、随筆執筆。

 

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