ラクして内臓脂肪を減らすことができたら…。小紙読者共通の思いだろう。ジョギングを始めようにも、メタボが突然走り出したら、それはそれで危険が伴う。「安全第一」をスローガンに掲げる世のお父さんたちにオススメの「ラクをして内臓脂肪を減らす」55のテクニックを伝授する。
ふくよかなおなか周りを細くしたくても、キツい運動は無理。健康診断の値は気になるけれど、飲みに行く回数は減らせない…。
そんな矛盾に折り合いをつけるには、小さな日常習慣を、ちょっとだけ見直すことから始めるのが一番だ。
男性は85センチ以上、女性だと90センチ以上の腹囲の持ち主を、医学的には「メタボリック症候群」と呼ぶ。2006年には流行語大賞を獲得したこの言葉。訳すと「内臓脂肪症候群」。あらためて見ると、じつに不気味なネーミングだ。
メタボを放置すれば動脈硬化を招き、その先には心筋梗塞や脳梗塞など「命に関わる重大疾患」が待っている。昔なら「貫禄」という表現で称賛されることさえあった豊満なおなかも、今では完全に世間の嫌われ者。
そんな、メタボ世代のお父さんたちに救いの手を差し伸べる1冊を紹介する。
『なるだけラクして内臓脂肪を減らす』(板倉弘重著、角川оneテーマ21)がそれだ。ストイックな取り組みをすることなく、スリムで病気になりにくい体に改善していくためのテクニックを55通り、テーマ別に紹介している。
食習慣や食材など“食事”がテーマの章で著者は「食べる順序はまず野菜から」と述べる。食物繊維の多い野菜を先に食べることで、糖の吸収を抑えるのが目的だ。
飲み会で内臓脂肪を増やさないおつまみには、「タウリン」を含むイカやタコ、貝やマグロがオススメだ。酒の席でのサラリーマンの思考を熟知した著者による詳細なアドバイスは、特に実用的で役に立つ。