NTT東日本関東病院 がん患者の心身サポート 安らぐ在宅での療養支援

★NTT東日本関東病院・緩和ケア科

2015.05.27


NTT東日本関東病院・緩和ケア科【拡大】

 国内死因第1位のがんは強敵だが、医学の進歩で寿命を延ばすことは可能となり、患者はがんと闘う期間が長くなっている。それゆえに、がんによる痛みなどの体調不良を改善して体力と気力を維持しつつ、治療をスムーズに受けられるようなサポートは、これまで以上に重要といえる。また、進行がんの患者に対しては、自宅でも療養が可能となるような在宅診療を行う医療機関とのチームプレーも不可欠だ。

 そんな理想的な診療体制と環境を整えているのが、NTT東日本関東病院緩和ケア科。専門の医師、緩和ケアの資格を持つ看護師、薬剤師などのスタッフをそろえ、一般病棟でのサポートを行う緩和ケアチームを設置し、2013年5月には緩和ケア病棟をリニューアルした。診察室を緩和ケア病棟と一般外来に設置することで、受診しやすくするなど、さまざまな工夫をこらしている。

 「がん治療の初期の段階で痛みなどを感じる人は、約40%に上ります。私たちは、診療科に関係なく、がん治療を受けられている患者さんのつらい症状を和らげるお手伝いをしています。そして、緩和ケア病棟では、ご自宅で療養ができるようにも支援しています。その体制と環境が、最近、ようやく理想に近づいていると感じます」

 こう話す同科の堀夏樹部長(63)は、約30年前の泌尿器科医時代から、がん患者の緩和ケアを行っている。在宅診療も普及していない頃で、自ら夜間に在宅訪問するなど、孤軍奮闘しながら患者を支援してきた。その様子は、周囲のスタッフや病院にも好影響をもたらし、2000年には同院に緩和ケア科が設置された。

 専任医師となった堀部長は、専門スタッフの拡充や地域医療機関の連携を強化するなど、長い年月をかけて理想の体制と環境を整えてきたのである。

 「ご自宅に戻られたがん患者さんを往診すると、病院内とは表情が変わり、笑顔を見せるなど、とても元気になられます。つらい症状から解放されることが、いかに大切か。がん患者さんに対する緩和ケアを当たり前にするのに、20年以上かかりました」

 堀部長によれば、2001年から院内の研修医は、自分の目指す診療科に関わらず、緩和ケアの研修を受けるシステムが構築されている。一般的にがん患者に対する緩和ケアについては、医学生時代に勉強する機会が現在もあまりないそうだ。加えて近年、在宅診療は少しずつ広がりを見せているものの、24時間体制で患者を見守るには、診療施設の綿密な連携が必要となるが、まだ十分ではないという。

 「もっと一般の方々や医療従事者が、がん患者さんへの緩和ケアの重要性を認識することで、さらによりよい医療が提供できるようになると思っています」と堀部長。患者が笑顔を取り戻すための取り組みは、今も続いている。 (安達純子)

 【データ】2014年実績
 ・1日平均治療数約15−20人
 ・入院患者数222人
 ・緩和ケア病床16床
 ・病院稼働病床数592床
 〔住所〕〒141−8625 東京都品川区東五反田5の9の22 (電)03・3448・6111

 

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