ヤブ蚊の季節 今年も「デング熱」にご用心

2015.06.11


デング熱を媒介するヒトスジシマカ(国立感染症研究所提供)【拡大】

 昨年、戦後初の国内発生(162人)が確認されて大騒ぎになった「デング熱」。その感染源となるヤブ蚊の繁殖時期に入った。今年は、さらに国内への輸入症例が増える見込み。公園など発生報告のあった場所に近づくときは十分注意しよう。

 【発熱と激痛に注目】

 デング熱は、デングウイルスを保有する蚊が人を吸血するときに感染する。犬や猫など霊長類以外の動物には感染することはなく、人から人への感染もない。海外渡航者の感染は毎年200人ほど確認されていたが、昨年の国内での感染・発症は約70年ぶりだ。

 どんな症状が現れたら発症を疑うべきなのか。国立感染症研究所・ウイルス第1部第2室の高崎智彦室長が説明する。

 「実際、発症者の半数以上は蚊に刺されたことを覚えていません。疑うポイントは、突然の38℃以上の発熱と、強い頭痛や関節・筋肉などの体の激しい痛みです」

 ただし、感染しても50−70%は、症状が現れない不顕性(ふけんせい)感染といわれるという。

 【死に至る重症型も】

 発症から2−4日すると半数以上の人は体に赤い発疹が現れる。通常なら5−7日で熱が下がり、回復へ向かう。しかし、怖いのは、その一部(1−5%)に症状の重い「デング出血熱」になる人がいることだ。

 「デング出血熱は、平熱に戻りかけたときに起こるのが特徴で、出血症状(鼻血、血便、血尿、眼底出血など)やショック症状などが現れます。重症度が高い場合、適切に治療されないと死に至る恐れがあります」

 デングウイルスには4つの型があり、1度感染すると免疫ができて同じ型の再感染はしない。ただし、1度感染した人が再度、違う型に感染すると、デング出血熱を起こす確率が高くなるという。

 過去に海外で感染していても、不顕性感染で気づいていない場合もある。国内の小規模流行でも決してあなどれないのだ。

 【ゴミ掃除で対策を】

 感染が疑われた場合、遺伝子検査、抗原検査、抗体検査で確定診断が行われるので、できるだけ総合病院などの感染症科を受診した方がいい。

 「特効薬はないので、治療は鎮痛解熱剤の投与など各症状に対する対症療法が行われます。薬の種類によっては出血傾向を助長するものもあるので、市販薬はむやみに服用しない方がいい」

 感染を拡大させないためにも、熱が高い間は外出を控え、水分を十分に取る。体温が37℃を切ればウイルス量が減るので通常の生活に戻れるという。

 「自治体で、デング熱を媒介するヒトスジシマカの数を減らす対策が進められています。一般の方も古タイヤや空き缶など、水のたまるゴミの除去に協力してください」

 《デング熱の症状》
・38℃以上の急激な発熱
・激しい頭痛
・関節や筋肉の激しい痛み
・吐き気、おう吐
・治りかけに発疹(約50%)

 《デング出血熱の症状》
・不安や興奮状態・おう吐が続く
・腹痛
・冷汗や手足の冷感
・粘膜出血など出血症状

 

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。