瞑想(めいそう)中の脳をMRIで観察すると脳は次の(1)−(3)のサイクルを繰り返していることがわかりました。したがって、瞑想中はこれらの注意に抵抗する手段として、呼吸などの代替物に注意を向けて注意を意識的に戻し、維持する訓練を繰り返すことで注意・集中力が鍛えられます。
■脳内サイクル(1)
集中しようとしても気が散る
前頭前野の内側部(ないそくぶ)が活性化
■脳内サイクル(2)
気が散ったことに気づく
■脳内サイクル(3)
再び注意を自らに向け、維持する
前頭前野の背外側部(せがいそくぶ)が活性化
■監修・朝田隆 1955年生まれ。メモリークリニックお茶の水院長、東京医科歯科大学医学部特任教授、医学博士。数々の認知症実態調査に関わり、軽度認知障害(MCI)のうちに予防を始めることを強く推奨、デイケアプログラムの実施など第一線で活躍中。『効く!「脳トレ」ブック』(三笠書房)など編著書多数。