記事詳細

【当てちゃる券】ケガに強いのも一流の条件 園田匠

<<2016年7月28日発行、夕刊フジから>>

 自民党の谷垣幹事長は大の自転車好きで知られるが、先日サイクリング中の事故で頸髄損傷の手術を受けていた。

 これは自転車が、愛好家の人でも打ちどころが悪ければ命に関わる危険が伴うスポーツだということを示唆している。しかし、競輪選手にとって落車は避けて通ることはできない。落車はやってはいけないが、恐れていても勝つことはできない。

 吉岡稔真(としまさ=福岡65期・引退)のまな弟子・園田匠(福岡87期)は昨年の寛仁親王牌を制し、33歳でGI覇者となった叩き上げ。ケガに強いのも一流の条件だが、彼はよく転ぶ。しかし転んでもタダでは起きない。痛い思いをしても、ひとつひとつ何かを学んできた男である。ドーム合宿のときも本当によく練習していたのを思いだす。また、夕食もそこそこに若手を引き連れて締めの合コンに繰り出す体力にはさすが、とうなったもんである。

 私は匠に電話をした。「どんな展開でもゴールまで諦めずに全力で闘うのが僕の身上です。今度こそ優勝して師匠に恩返ししたい」と頼もしい声が返ってきた。

(元競輪選手)

 ■内田浩司(うちだ・こうじ)1962年8月26日生まれ。福岡県出身。83年4月に51期生としてデビューし、S級上位で活躍。通算435勝、優勝34回(記念Vは92年門司記念など6回)。FI先行・吉岡稔真(としまさ=福岡65期・引退)元選手の兄弟子で連携は多数。実直な性格と厳しい指導から“鬼軍曹”として恐れられていた。 

※原則として新聞掲載時のまま再録していますが、一部加筆・修正を行っています。