記事詳細

【新・カジノ情報局】IR候補地の強みと弱み(4) 「白紙」から一転「誘致決定」の横浜市、市民の理解をいかに深めるか (1/2ページ)

 国土交通省が9月4日に示した『IR(カジノを含む統合型リゾート)に関する基本方針(案)』には、IR整備の推進にあたって「その公益性と地域における十分な合意形成を確保すること」が明記されている。

 また、IR事業者の認定基準にも、運営能力、財務面の安定性はもちろん、「地域との良好な関係構築があること」がポイントに挙げられている。

 日本版IRの有力候補地・横浜市にとって、目下、一番の課題はIRについての市民の理解を得ること。“ハマのドン”と呼ばれる藤木幸夫氏(横浜港運協会会長、横浜港ハーバーリゾート協会会長)が牽引(けんいん)する誘致反対派の理解に向けて、いかに取り組んでいくかに注目が集まっている。

 一時、IR誘致を「白紙」としていた林文子横浜市長が、一転して「誘致決定」を表明したことで、市民とのギャップが広がったことは否めない。これを埋めるために今後は市内全18区でIR市民説明会を開催し、これには市長自らが出向いて説明にあたることを決めている。

 一方、最近行われた市民集会では、カジノ誘致を「撤回」させる手法として、住民投票もしくは市長のリコールを求める意見が多く出ている。ただし、そのどちらも実現には、先に多くの署名を集めることが(住民投票のための条例制定には6万人超)必要。もし、住民投票が行われたとしても、その投票結果に法的拘束力はない。

 もちろん、反対派もそれを承知しているのだが、反対する動きがニュースになることで新たなムーブメントが起こる可能性はある。これによって「十分な合意形成の確保」が、長期戦に持ち込まれるリスクは、カジノ推進派も覚悟しているはずだ。

関連ニュース