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【当てちゃる券】波瀾万丈豚骨ラーメン一代記(上)

≪2017年2月23日発行、夕刊フジから≫

 今回は、北九州の先輩OBの『波瀾(はらん)万丈豚骨ラーメン一代記』を3日間にわたって書かせてもらうつもり。

 今や全国区となった豚骨ラーメン。発祥の地、ここ福岡県において、本場の博多や久留米を押しのけ今やトップブランドとなった名店が、小倉競輪場から小一時間ほど南下した行橋市にある。

 屋号は「金田家」。オーナーは元競輪選手の金田和浩氏(福岡55期)。私より一つ年上の55歳。名門・日本大学自転車部出身で技能免除で競輪学校に入学。卒業後は順調にS級に昇級するも、番手勝負一本の厳しい競走スタイルは、いつも落車と失格とお寺(失格が多いと京都のお寺で座禅しなければいけない)がワンセットだった。

 当然ながら身体は度重なるケガでボロボロに。そして引退を決定づけたのは42歳のときの不運な交通事故だった。

 「道路渡ろう思って、右見て、左見て、もういっぺん右見たら前から来たけの、避けれんわな」

 笑い話みたいだが、どうも本当らしい。頚椎を痛めて再起はあきらめ、05年にバンクを去った。

 以前から性豪で知られた金田先輩はAV男優になるのでは? という噂がささやかれていた。

 だが、先輩が選んだ第2の人生はAV男優ではなかった。明日へ続く。(元競輪選手)

 ■内田浩司(うちだ・こうじ) 1962年8月26日生まれ。福岡県出身。83年4月に51期生としてデビューし、S級上位で活躍。2015年10月29日に引退。通算435勝、優勝34回(記念Vは92年門司記念など6回)。FI先行・吉岡稔真(としまさ=福岡県65期)元選手の兄弟子で連携は多数。実直な性格と厳しい指導から“鬼軍曹”として恐れられていた。夕刊フジ競輪面にコラム『当てちゃる券』を連載中。

※原則として新聞掲載時のまま再録していますが、一部加筆・修正を行っています。