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【当てちゃる券】剛の清水、柔の松浦 伊東ナイター2日目10R磯田が抜け出す

 豊橋で行われた全日本選抜競輪決勝は他ラインのイン切り合戦が一巡した瞬間、競輪祭のお返しとばかりに満を持して松浦悠士が全力でカマした。三谷竜生の飛びつきを許さなかった時点で清水裕友のGI初優勝は決まった感があった。

 だが、特別競輪の決勝で勝ち切るのは見た目ほど楽ではないはず。強心臓の清水といえども最後の直線は脚が三角に回ったんじゃないかな? 逃げて良しまくって良し競って良し、3拍子そろった自在型のふたりは、同時期に同地区で頭角を現し、前後を入れ替わりながら交互にタイトルを獲った。

 少し前の平原-武田のコンビに似ているが、少し違う。剛の清水に対し柔の松浦は、その気なら日本一のマーク屋に成れる才能があるが、近代競輪では今のスタイルがベストなのかもしれない。

 オレは興味深い共通点を発見した。松浦は競輪祭決勝のゴール直後、右手を高々と上げてガッツポーズを繰り返したが、片や清水はじっとハンドルを握ったまま勝利をかみしめていた。

 その昔、中野浩一-井上茂徳と並んだ決勝戦をたくさん見てきたが、中野さんは優勝するといつも高々とコブシを突き上げファンにアピールした。対して鬼脚はミスターに遠慮してなのか、一度たりとも手をあげたことはなかった。

 オレは清水が前を回って優勝するのが見たいが、そうなったときは肩が外れるくらい右手を突き上げてほしい。なになに…清水は左利きやて!?

 伊東ナイター2日目の準決勝。8Rは中野-四宮のマッチレース。〔7〕⇔〔2〕-〔1〕〔3〕〔9〕。

 9Rは堀内が早めの主導権取りでライン決着させる。〔3〕⇔〔7〕-〔1〕〔2〕〔4〕。 

 10Rは磯田が番手から抜け出す。菱沼の前残りも十分で〔9〕-〔2〕〔3〕-〔2〕〔3〕〔4〕。

(元競輪選手)

■内田浩司(うちだ・こうじ) 1962年8月26日生まれ。福岡県出身。83年4月に51期生としてデビューし、S級上位で活躍。2015年10月29日に引退。通算435勝、優勝34回(記念Vは92年門司記念など6回)。FI先行・吉岡稔真(としまさ=福岡県65期)元選手の兄弟子で連携は多数。実直な性格と厳しい指導から“鬼軍曹”として恐れられていた。夕刊フジ競輪面にコラム『当てちゃる券』を連載中。競輪祭では特別コラム『小倉競輪祭 なう&リメンバー』を執筆。